秋の粧いも深くなってまいりました。
大津インター近くの閑静な住宅街から比良山の麓に移られて
リニューアルオープンされてから5年半
『galleryサラ』さんに何年か振りに訪れました。
自然の中に白い漆喰の温もりのある佇まい
三日月の形をしたお洒落な扉の取っ手を開くと
硝子張りの四角い中庭に手入れの行き届いた美しい杉苔の山
中庭を一周するように展示空間があり
西洋的でもあり東洋的でもあるこの不思議な空間が
いつ訪れても心地よく、ゆっくりと時間が流れていく気がします。
今回は土井宏友さんの漆展を開催されているということで訪れました。
土井さんの制作による漆の道具で自ら淹れられた珈琲を戴きました。
土井さんの作品は十数年前から見てきているのですが
不精者の私にとって、漆器は敷居が高いというイメージが強くて
いつも眺めているだけで満足していたのですが
今回実際に手に触れて口にすると
その口当りの柔らかさ、手触り感の優しさが身体から抜けきらなくて
ついにデビューしちゃいました。
奥深い艶のある『朱』が鮮やかに秋を彩ります。
「すばらしき漆紅葉にかぶれけり」ー 清宮登美女 ー